ここちよい私を探して ~乳がんになんか負けない

2014年7月、乳がんと診断されました。 全摘手術して、抗がん剤、放射線を経て、ホルモン療法真っ最中。 そして2016年、ようやく本格的に社会復帰! 楽しいこと、うれしいこと、これからたくさんありますように。

カテゴリ:乳がん治療 > 学会・セミナー

医学関連のニュースサイトを見ていたら、
「第1回日本がんサポーティブケア学会学術集会が開催」っていう見出しを見つけた。

サポーティブケア学会!!
たしか、今年の乳がん学会の患者セミナーでも「サポーティブケア」っていう言葉が登場していた。

「サポーティブケア」とは、
具体的には、サポーティブケアは以下の役割を担います。
 がんの症状や合併症の軽減。
 治療毒性の軽減や予防。
 疾病と予後に関する患者とのコミュニケーションを支援。
 患者が積極的な治療により、できるだけ多くの利益を受けられるように支援。
 患者や家族の心理的負担感の緩和。
 がんサバイバーの精神心理的および社会的な問題への支援。

「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン分野別委員会『サポーティブケア』」より 

その第1回目の学会。開催は、9月3,4日。
もう終了してた。知らなかった~。
でも、さすがにまだ一般の人が聞きにいけるようなセミナーはなかったみたい。

第1回日本がんサポーティブケア学会学術集会
jascc_2016top


サイトを見てみたら、
学会長の相羽惠介先生(東京慈恵会医科大学内科学講座腫瘍・血液内科)の
副作用を制する者はがん治療を制する」というあいさつ文が、力強くて頼もしくてうれしくなった。
 
すなわち有害事象(多くは副作用)に対しては、がん薬物療法を行った者がすべて責任をとらねばなりません。その覚悟と自信のないものは無闇にがん薬物療法を行うべきではありません。

十分なる知識と経験、知恵は万全の副作用管理を可能とします。

がん治療での有害事象について「行った者が責任をとる」なんていう考えが、今、一般的な医療者側にどの程度あるのだろう。(こんなこと思うのは、失礼かな…)
私が抗がん剤(AC+T)を始めるときの、あの怖さは、「得体の知れないもの」に対する恐怖と不安だった。

始まってしまえば、ある程度は肝が据わってしまって、
大抵のことは何ということもなくなってくるけど、
想定外のことが起こると、やっぱりびっくりする。

そういう、患者がびっくりしちゃうような副作用が起こったときでも
医療者の豊富な知識と経験でフォローしてくれたら、すごく心強い。
「主治医の先生がそう言うんなら、大丈夫。辛いけど頑張ろう。」って、きっと思える。

基本的に投薬中の患者は皆、
つらい症状に対して「抗がん剤打ってるんだから仕方がない」って思って、辛抱しながら過ごしているんだと思う。
もちろん、ほとんどは「仕方ない」んだけど。

がん治療は、治療効果にばかり注目が集まるけど、
副作用以外にも、後遺症に悩む人は多いと思う。
「生きられるんだから、後遺症くらい気にするな」って、いう感じかもしれないけど・・・。

そういうところのケアも、
 サポーティブケアっていう考え方が、もっと医療に浸透して、治療後の生活も気持ちよく過ごせるようになったらいいな。
きっといつか、そういう時代がやってくる。


ではでは。
今日はこれにて。


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再び、
先日のピンクリボンシンポジウムでの保坂隆先生のお話。

免疫力ってことばをよく耳にする。
免疫力は高い方が、何かと良いことが多そうなのは容易に想像がつくけど、
じゃあどうすれば免疫力は上がるのかしら。


今回の、保坂先生の講演
「一体どうやって乳がんであることを乗り越えていけばいいのか?」では、

「辛い思考が堂々めぐり(ネガティブ思考の連鎖)して気持ちが落ち込まないようにする」昨日の記事参照
 →気持ちが落ち込んでうつ病になると、免疫機能が低下してがんの進行が早くなる。

「運動をして、気分転換する」
 →朝日を浴びながらの30分から1時間の散歩が手っ取り早くて、よい。
  運動は抗うつ薬と同じくらいの効果がある。

「ただ泣きじゃくるんじゃなくて、
どうしても生きていかなければならない『理由』や『意味』を考えてみる」
 →生きる意味や目的をしっかり持っているほうが長生きする、っていう論文が多くある。

こういうことを、保坂先生はおっしゃっていた。

そして、最後に、
「慈悲の瞑想や他人のための祈りを、習慣化してください」と。

「私が幸せになりますように。私が健康になりますように」

「あの人が幸せになりますように。あの人が健康になりますように」

「乳がん患者さんが幸せになりますように。乳がん患者さんが健康になりますように」

「生きとし生けるものが幸せになりますように。」

まずは自分のことを祈る。
そして皆のことを祈る。

そうすれば
「これらのことが、免疫機能を上げることにつながって、乳がんを乗り越える武器になりますよ」と。


「祈る」というのは、「遠隔効果」といって、
「祈る人」にも「祈ってもらった人」にも、効果があるっていう研究があるのは聞いたことがある。
だからくれぐれも、だれかに呪いを掛けたりしてはダメですよ!


どれも、すぐに出来ることばかり。
どれから取り掛かります? (^^)

ではでは。
今日はこれにて。


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今日も、
先日のピンクリボンシンポジウムで登場した、保坂隆先生のお話。
ピンクリボンシンポ

おそらく多くの人が、
乳がんがわかったときに「なんで乳がんになっちゃったんだろう」って、一度は考えたことがあると思う。
その思い浮かんだ原因で、自分を責めたり、あるいは誰かを責めたり。
気がつくと思考が堂々巡りして、いつまでもぐるぐると同じこと考えちゃったりするかもしれない。

だけどコレ、あんまり建設的じゃないし、原因なんてちゃんと見つかるはずもない。
原因探しなんて、ただの時間の浪費。

そんなことするより、
「せっかく病気になったのだから、その意味を考える」ことのほうがずっと正しい。

そんな風に、保坂先生はおっしゃっていた。
うん、うん! そう思う!

・・・、
でもね~、そうは言ってもね~、わかっちゃいるが…。
っていうコト、あると思う。
いつの間にか、気がつくとまた原因探しを始めてる。

そうそう、そうなのよ。

でもきっと、この堂々巡り、
いつか自然と終わりに出来るときがくると思う。

ひとしきり何かに縛られて思い悩んだあとは、きっと目の前の霧がす~っと消えていくように、肩の力がす~っと抜けて行くように、思考の転換が出来るときが来ると思う。

私は、手術から2年経つけど、最近は気持ちがラクになってるな~、って思う。
抗がん剤の副作用がだんだん抜けてきて、体調が戻ってきたって言うコトも、大きな要因かもしれないけど。
ちょっと遅すぎかな…。 

だから、
今は辛くても、そのうちに必ず、自分はココから抜け出せる。
そう信じて。自分を信じて。
そんな感じでいいと、私は思う。 


保坂先生は、こんなことも言っていた。

「脳は臓器。脳が自分そのものじゃない。だから、脳から少し離れたところで自分を見れるようになるとよい。たとえば、『あ~ぁ、あたし、また堂々巡りしてるよ~』なんて客観的にみる。」

「脳は、一度にひとつのことしか出来ない。だから、なにか熱中すると堂々巡りから脱却できる。たとえば、料理とか掃除とか、なんでもいい。」

私の場合は、買い物には熱中するかな。
洋服でも、日用品でも、スーパーでもなんでも。
どれにしようか、って考えてるときはもう無心。

スーパーでの買い物も、たかだか一人分の、その日と翌日分程度の買出しだけど、
今、何が食べたいか。
今、うちの冷蔵庫になにが残っているか。
今日の特売品は何か。お店のポイントが沢山付く日かどうか。
今日、明日は、ゆっくりゴハンを作る時間があるかどうか。

そんなことを考えながら、スーパーの中を歩くときは、他のことが頭に浮かんでくる余裕がないらしい。
これがまた、結構たのしい。(たまには面倒くさいこともあるけど)

今日もこれから近所のスーパーへ。
特売品、何だろな。(^^)

ではでは。
今日はこれにて。


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先日のピンクリボンシンポジウムで登場した、保坂隆先生のお話。

保坂先生は、聖路加国際病院リエゾンセンターで精神腫瘍科部長をしてらっしゃる先生。
すごく気さくな、柔らかい感じで話してくれた。

講演内容は、とっても盛りだくさんで
メモも取りきれないほどだったけど、40分の講演の間、最初から最後まで興味深い内容ばかりだった。

その中の話にあった「ソーシャルサポート」の話。
ソーシャルサポートとは、周囲からの支えのこと。

病気であっても、そうでなくても、生きてく上では周囲の支えは大切だけど、
ソーシャルサポートの重要性は、既に医学的にも証明されていて、
これがある方が、元気で長生きするっていう論文が沢山あるんだそう。

具体的には、その種類は3つ。
1.情緒的サポート
 一緒にいてホッとできる人。話し相手になってくれるとか。
2.手段的サポート
 実際的に助けてくれる人。ご飯作ってくれたり、クルマで送ってくれたり。
3.情報的サポート
 正しい情報を集めてくれる人。こんな治療があるよって調べてくれるとか。

この3つについて、それぞれ2,3人ずついるのが理想って言っていたけど、
「2,3人」はなかなか難しいよなー、って思う。
そりゃ、2,3人ずつちゃんといたら、こころ強いだろうなーって思うけど…。

一人暮らしの私としては、手段的サポートは特にちゃんと考えておかないとかな。
けど、具体的に思いあたらないや。
危機管理体制、なってないな・・・。

今まではそれでも良かったかも知れないけど、サバイブ生活する上では、具体的に考えておくと気持ち的にかなり安心だよなー、と思う。
「○○になっても、△△ちゃんがサポートしてくれる」なんていう感じで。

そしたら、「アテにしてたけど、ダメなのね~」ってなっても、あらかじめ想定していた人がダメならあきらめも付くって気もするし。
まー、そんな風にならないように、「2,3人」が理想なんだろうけど。

う~ん・・・。
みなさんは、いかがですか?

ではでは。
今日はこれにて。


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ピンクリボンシンポジウムの、南果歩さんのトーク。

先生方の講演のあと、
司会の、フリーアナウンサーの山口容子さんに呼ばれて
舞台の袖から登場した南果歩さん。

ほっそりシルエットに白いスカートを揺らしながら、エレガントにご登場。
きれいな人だな~。

そのトークの中で、南さん、
「『がん友』っていう言葉があんまり好きじゃないので、ちょっと考えて来ました!」と。
たしかに「がんとも」って音、あんまり嬉しくなる響きじゃない。
「が」の音がキツくて、「がん」って口にするだけで病気になりそうな気もする。

で、南さんの話。
「『がん友』じゃなくて『Can友(きゃんとも)』にしましょうよ。」っていう、可愛いご提案。
「Can友」の「Can」は、Cancerの「Can」。
そして、「yes, I can.」の「Can」。

賛成! 賛成! 会場も満場一致の拍手。
なので、これからは「Can友」ですよ!

南さんのトークの中では、
「以前は無理しても頑張っていたけど、もうこれからは無理はしない」って言ってはいたけど、

それでも、
今年2月の乳がん発覚からまだ日が浅いのに、こういうところで話し出来ちゃうんだな。
まだまだ、気持ちが不安定なんじゃないのかな。
知らないうちに無理して頑張っていないかな、ってちょっと気になりながら聞いていた。
話している途中では、涙で声が詰まる場面もあったし。

そしたら、トークも終盤に差し掛かったころ、
「会場から質問を受け付けますよ」ということで、会場から数人が手を挙げた。
その最後に、元気よく手を挙げた女の人からの一言が、会場からの拍手を誘った。

その人のお話。
「質問ではないのですが、」と前置きしながら、

「私もサバイバーになって、もう数年立ちますが、今でも病気の話をするとウルウルしてしまうこともあります。
なのに、南さんは、サバイバー1年生といいながらこうしてお話をされていて、
感謝の言葉を伝えたくて手を挙げました。ありがとうございました。」

そんなふうな、内容。
私のほかにも同じように感じている人がいるんだな、と拍手をしてあげたくなった。

そしたら…、そうよね。(^^)
会場中から大きな拍手が沸いてきた。
会場の多くの人たちも、同じような気持ちで聞いていたんだな~、と嬉しくなった。

南さん、どうか無理しないでくださいね。
image
と、いうわけで…、
私、かずのこといいます。
Can友になってください!(^^)(^^)v

ではでは。
今日はこれにて。


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